- 2014/06/22
- Category : 通常日記
10min.ライティング
「きみにはチャンスがある」
そう口にする彼、オーバーロードは私の顔をまっすぐに見て笑った。
「ご覧、あれが誰だか、よおく知っているだろう?」
それまで暗かった部屋の中心に照明が灯り、何があるのかがようやく分かった。いや、「ある」のではなく、「いる」。
「ああ、なんで……」
大好きな彼だ。戦いが厳しいときにも一緒に敵に立ち向かい、信頼しあった。そして、愛している彼。彼は台の上にぼろぼろになったその体を横たえて、ぐったりとしている。
どうして、いつの間に。驚く私の耳元で、オーバーロードが囁く。
「きみの愛する彼を、きみ自身が殺してあげるんだ」
「そんなの、いや、ぜったい」
「ああそうだね、きみのこのか細い腕では殺せないだろう。だから私が手伝ってあげるよ」
一緒に殺そう。まるで名案とでも言うかのように、恍惚とした表情で
*
オーバーロード@TF(IDW) 初めての共同作業です
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